REVIEW
レビュー
新しい価値を見出すために新しい旅へ…
花粉と黄砂が舞う3月初旬の暖かい日、千葉県柏市郊外の自然に囲まれたアトリエに、土屋公雄さんをお訪ねしました。ご自身や作品についてはもちろんのこと、埼玉県立近代美術館で7月から企画展を
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愛知芸大・瀬戸内アートプロジェクト
社会の価値観がこれほど多様化した時代では、表現世界も芸術・文化の領域にとどまらず、地球環境問題を含め、人間社会のあらゆる側面と関連しているよう思えます。従って美術の世界も、アーテ
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美術とつながる社会をめざして
僕は美術の力というものを信じています。普段美術と関わりがない人にとっては現代美術とは理解しがたい遠いところにあるものだと思いますが、美術に関わるということはそんなに難しいことでは
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表現 ─ 行為
人間はそれぞれの時代において、さまざまな表現活動 を通じ自己を形成し、世界の見方や人やモノとの関係性 を更新してきたと言えよう。表現とは芸術に限ったものではなく、人間にとっての本質
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アートと建築のつながる場所
大学では建築デザインを勉強しました。卒業後自分が建築の方に行くべきか確信がなかったので、少し時間をとって考えてみたいと思いました。若い頃はこの後どうやって生きていくのか、なかなか
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アトリエ訪問記
土屋公雄に限ったことではないが、70年代に美大で絵や彫刻を学んだ者の多くは、表現を極限までそぎ落としたミニマルアートやもの派などの影響を受けている。むしろそうした美術動向の呪縛から
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アートの特性を活かす教育
「文化芸術アカデミー」という県教委の企画をご存じだろうか。本県ゆかりのアーティストや文化人を県内の学校に派遣し、他の教科にはない方法で生徒たちを直接指導、「多様な価値観」や「感性
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不思議の国の名残り
今も古い時計を素材にして制作しているところですが、4年前、やはり時計を大がかりに使ったことがあります。密閉空間の壁や天井を古時計が埋めつくし、中に入ると時を刻む音のシャワーが降り注
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「記憶」呼び起こすもの求めて
JR川崎駅西口に完成して間もない再開発ビルの入り口。傾いた赤レンガ倉庫の前を、人影が流れていく。ガラス張りの高層建築と不思議な対照を見せるそれが、「記憶の風景」と題する近作だ。「日
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「時間」と「存在」の意味を問う
土屋公雄の作品を見た時に自分の身体に走った衝撃は忘れることができない。 1992年、「所在」と題された個展の折に青山のスパイラルホールで展示された作品「虚構」は、ある家族が暮らした家を
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アートの新たな役割
社会の価値観がこれほど多様化した現代では、表現世界も芸術・文化の領域に止まらず、地球環境問題も含め、人間社会のあらゆる側面と関連しているよう思える。 美術の世界も、アーティストが自
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大洪水の後で
阪神大震災、東京の地下鉄サリン事件、そして今も生々しく脳裏に残るニューヨークの世界貿易センタービルの崩壊と、私たちは大都会を巡るカタストロフをこの十年弱のうちに次々と体験してきた
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記憶の家に住まうもの
人は、なぜこんなにも多くのものを抱えながら生きているのだろうか。土屋公雄が作り上げた新作「記憶の家」を前にしていると、漠然とだがそんな強迫観念に襲われる。人な何のために生まれ、何処
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気配の創出
記憶の家まことに初歩的な疑問なのだが、美術家にとって素材とはいったい何なのだろうかと、この頃ふと思うのである。画家はキャンバスには油絵具、あるいは和紙には岩絵具。彫刻家は木や石、
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